参照元: セクハラで困っているのですが、どうしたらいいですか|京都はるか法律事務所
セクハラ被害を受ければ、まず、社内に設置された窓口に相談するのが先決です。
しかし、会社の規模によってはそのような窓口もなかったり、また、雰囲気的に相談しにくいという状況もあるかもしれません。そのような場合には、信頼できるパートナーや家族と共に相談しにいくという方法もありますが、最初から弁護士に話すのが最善でしょう。
企業のセクハラ防止措置実施義務
男女雇用機会均等法によって、事業主は、セクハラ防止の措置を実施しなければならないと定められています。セクハラ防止の措置、とは、具体的には次の通りとなっています。
- 就業規則にセクハラを防止するための基本方針、具体的な策を定める。
- セクハラの相談を受ける窓口を設け、担当者を決めておく。
- 朝礼や研修などでセクハラ防止の注意事項を訓示し、従業員に周知・徹底する。
- セクハラが発生した場合には事実確認を行い、行為者・被害者に対応する。
この通りですが、大企業ならまだしも、中小企業ではここまで徹底したセクハラ対策は実施できていないことが多いものと思われます。セクハラ被害が相談できる窓口がない場合には、弁護士に話をすると良いでしょう。被害者の代わりに弁護士が出てきて苦情を申し立てると、セクハラ防止措置を怠った事業主も、そして行為者も、いい加減な対応はできなくなるはずです。
「大事にはしたくない」と思うかもしれませんが、日常的にセクハラが繰り返されるような職場では安心して仕事もできないはずです。弁護士に相談することは極めて効果的です。
セクハラ問題解決は弁護士に任せよう
セクハラ被害の相談を受けた弁護士は、被害者の代理人となって、会社に対して職場環境の改善を求めます。また、損害賠償の請求も可能です。会社がセクハラの防止措置を怠っていたり、苦情を申し出たにも関わらず適切な対応をしない場合には、被害者がセクハラによって負った精神的苦痛に対して慰謝料、その他損害についての損害賠償を請求します。
また、被害者が受けたセクハラ行為が強制わいせつ、強姦などといった「犯罪行為」の領域である場合には、そのような行いをした者に対して、刑事告訴をすることも可能です。
まとめ
- セクハラ問題はまず社内の窓口に相談する。
- 社内では相談できない場合は、弁護士に相談し、会社に苦情を申し立てる。
- セクハラによって受けた精神的苦痛に関して、慰謝料を取ることもできる。