試験観察とは、保護観察にすべきか、少年院送致とすべきか、すぐには判断できない場合に取られる暫定的な処分のことです。
罪を犯した少年が、社会の中で更生できるのか、やはり少年院で教育しなければならないのか。最終的な処分を下す前に、一定期間、ひとまずは社会の中で生活する機会を与えてみて、その期間の様子を見た上で判断されます。
保護観察よりは慎重な処分と考えた方がいいでしょう。試験観察中の非行は、厳しく見られ、そのようなことがあれば間違いなく少年院に送致されます。非行、犯罪行為だけでなく、仕事をさぼったり、親の言うことを無視して遊びまわったり、学校に行かなかったり、夜間にうろうろしたり、決められた日に裁判所に出頭しないということがあると、社会の中で立ち直れる見込みはないとして、少年院に送られます。
試験観察処分が下されたら、少年自身はもちろん自らの行いを厳しく律し、両親ももちろん常に我が子に監督の目を光らせていなければならないでしょう。少年院に送致されることが、あるいは心からの少年の更生に繋がる場合もあるかもしれませんが、それでも回避したいところです。