参照元: どんなことを請求できる? - 無料で離婚の法律相談ができる横浜の弁護士
可能です。婚約破棄により被った「財産的損害」は、慰謝料とは別に、また請求ができます。婚約破棄により被る財産的損害としては、次のようなものが考えられるでしょう。
婚約指輪の代金も「財産的損害」
婚約指輪は、結婚を前提とした買い物です。よって、指輪を贈った方が、相手から一方的に婚約を破棄された場合は、その代金を財産的損害として請求することができます。指輪という意味では、「結婚指輪」もありますが、これも婚約指輪と同様、婚約破棄された場合には、その支出費用は財産的損害として、相手に請求できます。
式場費用も請求できる
ご質問の例ですね。挙式は、言うまでもなく、結婚を前提とした行事です。婚約破棄によって結婚式・披露宴をすることがなくなり、式場費用が無駄になったのなら、その費用を相手に対して請求することができます。
もしタイミング的に間に合って式場をキャンセルできた場合でも、その多くは、キャンセル料は必要でしょう。その費用も、婚約破棄した相手に対して請求できます。
新居の準備に費やしたお金は請求できるのか
結婚後、夫婦が住む家として新居の準備をしていた場合。婚約破棄によって、そのために費やしたお金も、無駄になってしまいます。財産的損害として考えられるのは、新居の礼金・敷金、また引っ越し代、家具購入費などですが、これらも相手に請求することが可能です。
ただし、婚約を解消した後も、どちらかがその住居に住んだり、家具を使用したりする場合には、請求できる額が限定される可能性もあります。婚約破棄によって無駄になった分のお金しか、請求できません。
損害賠償請求できる期間
昔の婚約破棄に対する損害賠償は請求できるのか、という問題もあります。
その場合には、婚約破棄が「不法行為」になるのか、「債務不履行」となるのかで、時効が異なります。その婚約破棄が不法行為であったなら、時効は三年。債務不履行であったなら、時効は十年です。それまでの期間内なら、昔の婚約破棄で被った損害の賠償請求が可能です。
まとめ
- 婚約被害によって被った精神的苦痛が慰謝料として請求できるほか、財産的損害についても損害賠償請求ができる。
- 結婚指輪の代金、式場の費用、新居準備費用などが財産的損害として請求できる。
- 婚約破棄の損害賠償請求権には、それが不法行為なら三年、債務不履行なら十年という時効がある。