逮捕された家族と面会したいです。自由にできるのでしょうか?

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参照元: 逮捕された人への差し入れは何ができますか - 千葉の弁護士 みどり総合法律事務所

相談中の風景

自由に、というわけにはいきません。面会・接見にはいくつかの規則があります。

面会ができるようになるまで

被疑者が逮捕されてから勾留決定となるまでの間は、家族も知人も面会することはできません。その間、最大72時間です。この時間内でも接見できるのは、弁護士だけです。家族や知人がご本人と面会できるようになるのは、勾留が決定された後から、となります。

また、勾留決定後も、いつでも自由に面会できるわけではありません。まず、面会できる日時ですが、月曜日から金曜日の平日、朝9時~夕方17時まで。時間制限もあり、15分~20分程度とされます。面会には警察官が立ち会い、会話の内容をメモします。面会が可能な人数は、一日一組三人までです。

ただし面会不可となることもあります。具体的には、被疑者が犯罪の事実を否定していたり、共犯者がいたり、組織的犯罪が疑われる場合。面会によって第三者に証拠隠滅が託されるなどの可能性があるため、面会はできません。

しかし、そういった状態でも、弁護士であれば制限を一切受けずに接見ができます。

被疑者に差し入れができる

たとえ面会禁止となっている状態でも、ご家族や友人から、ご本人に、一定限度内で生活必需品を差し入れすることは可能です。ただし、留置所ごとに差し入れできる物品は違います。逃亡・自殺防止のために、差し入れができない物品もあるので、何かご本人に渡したいものがあるならば、あらかじめ留置所に確認を取っておきましょう。

一般的に差し入れできるものとしては、現金、下着・衣類(紐のないもの)、手紙、本・雑誌などがあります。食料品や化粧品、煙草は差し入れすることができません。

弁護士接見について

上の通り、一般面会には様々な規則がありますが、弁護士接見はまた異なります。

弁護士は原則、被疑者と自由に接見できます。勾留されるまでの間も、弁護士なら被疑者と会って話をすることが可能です。本人の言い分を聞き、弁護活動に反映させられます。

また一般面会と違い、弁護士接見では、その際に立会人は同席しません。弁護士と被疑者の間で交わされた会話の秘密は守られます。そういう状況ですので、ご本人も安心して自分の話したいことを弁護士に伝えることができます。また面会禁止処分が出ていても、弁護士であれば接見が可能で、ご家族の代わりに書類や物のやり取りをすることもできます。

一般面会には一日一組までという規則がありますが、もし誰かがその日被疑者と面会していたとしても、弁護士は接見することができます。回数の制限も受けません。やはり一般面会とは違い、平日だけでなく土曜日も日曜日も祝日も、そして夕方以降の時間帯に面会することも可能です。

早期の弁護士接見と面会が被疑者の精神を落ち着かせる

ここまで述べてきた通り、弁護士接見は、被疑者の逮捕直後にも可能です。これはご本人の精神を落ち着かせるためにも、大きな意味があることです。刑事施設に収容されて社会から隔離され、外部の情報がまったく得られない状況で、被疑者には大きな精神的な抑圧がかかります。そんな状況の中で、弁護士と接見し、相談することは、警察の捜査や今後の流れに立ち向かおうという「勇気」をご本人に与えられると言っても良いでしょう。

よって、家族や知人が逮捕されてすぐに親しい人がしてあげられることは、何より弁護士に依頼することだと言えます。勾留決定までは面会もできないのですから、ご本人の周囲の人も気が気ではないでしょうが、弁護士が接見して、その様子を伝え聞くことで、少しは落ち着くはずです。また早期に弁護士に依頼していただくことで、警察に不利な供述をさせられるのを防いだり、被疑者にとって有利な証拠をより多く集めたりすることもできるかもしれません。

まとめ

  • 一般面会は、勾留された後から可能になる。
  • 面会には様々な規則があり、いつでも自由にできるわけではない。
  • 弁護士接見は曜日や時間を問わず可能。

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