参照元: 警察や検察官は何をしてくれますか|京都はるか法律事務所
犯罪被害者は警察・検察官によって守られますが、当局の主な目的は、罪を犯した犯人を捕まえ、処罰することにあります。そのために犯罪を捜査し、容疑者を取り調べ、刑事裁判を行うのです。これはもちろん、厳正な法の処罰を世に対して知らしめる、という意味も含みます。犯罪者を処罰し、犯罪を抑止するために、警察・検察は活動するのです。
犯罪被害者に弁償させるのは警察の仕事ではない
警察は、加害者から被害者に治療費を払わせたり、損害賠償金を支払わせたりすることはありません。それは、単純に、警察や検察の仕事の領域ではないのです。民事上の問題は警察・検察は取り扱ってくれないので、弁護士に依頼して解決を図ることになります。
民事上の問題は弁護士に任せる
みなさんは、あるいは、弁護士と言えば犯人の弁護をする仕事、という印象を持っているかもしれません。確かにそれも弁護士の仕事の一つですが、依頼されれば、弁護士は犯罪被害者の力にもなれます。
たとえば、刑事裁判に望む前の支援や援助、加害者側とのやり取りなど――もちろん、その中には損害賠償請求など、警察・検察が取り扱ってくれない民事上の問題も含みます。
さらには、マスコミ対応。近年は、被害者に対して好奇の目で図々しい取材をするというマスコミの非常識がまかり通っており、それに対して突然事件に巻き込まれた被害者は困らされるばかりです。弁護士は被害者の代わりとなり、厄介なマスコミをあしらいます。
また、裁判における「被害者参加制度」についても、弁護士が支援します。
広く被害者の味方となることができる弁護士
これ以外にも、たとえば被害届や告訴状の作成、事情聴取への動向など、弁護士ができることはたくさんあります。顔も見たくない、口もききたくない加害者側との連絡や示談交渉の窓口になることも可能です。
また、場合によっては犯罪被害者支援団体と連携を取り、法律や実務などの現実的な部分ではもちろん、精神的な部分でも、一層の支援を図ることもできます。そのすべてにおいて依頼者の意思を尊重し、プライバシーを守って活動することは言うまでもありません。
まとめ
- 警察、検察は加害者を処罰することが目的であり、民事上の問題は取り扱わない。
- 弁護士は被害者の味方となり、様々な弁護活動、損害賠償請求などができる。
- マスコミ対応や加害者との連絡役など、弁護士は広く被害者の力になれる。